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2019/12/24令和2年4月診療報酬改定についての基本方針

Q、来年の診療報酬はどうなるのでしょうか?

A、技術料に係る部分は0.55%のプラス改定見込みです。

 

冬らしくとっても寒くなってきましたね。

 

さて、来年は令和最初の診療報酬の改定になります。診療報酬改定の議論を進めている中医協の議論がだいぶ進んでいる様子です。

 

その中で来年度改定の基本方針の議論の資料で来年度改定の方針を打ち出したものが見受けられたのでご紹介したいと思います。

 

令和元年 12月12日 中医協資料より

 

<診療報酬改定の基本方針>

 

▶ 健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現

▶ 患者・国⺠に⾝近な医療の実現

▶ どこに住んでいても適切な医療を安⼼して受けられる社会の実現、医師等の働き⽅改⾰の推進

▶ 社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和

 

<具体的改定の提示>

 

1、 医療従事者の負担軽減、医師等の働き⽅改⾰の推進【重点課題】

→具体的に労働改善に対する評価、ICTの活用、救急医療の評価などが言及されています。

2、 患者・国⺠にとって⾝近であって、安⼼・安全で質の⾼い医療の実現

→かかりつけ、重症化予防、薬局業務の対人業務化などが言及されています。

3、 医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進取り組みなどが言及されています。

→入院分化、外来分化、訪問看護の確保、地域包括ケアシステムへの取り組み

4、 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

→後発医薬品やバイオ後続品の使用促進 、費⽤対効果評価制度の活⽤などが言及されています。

 

<それに対して>

 

○ 支払側の意見は次のとおり。適正化・効率化を通じた制度の安定とその 持続可能性を高めていくことが、喫緊かつ重要な課題である。医療経済実態調査結果からは、中期的に見れば国公立・公的病院以外の経営状況は概ね堅調であり、今後の人口動態の変化を踏まえれば、国民負担の軽減を確実に図りつつ国民皆保 険体制を守っていかなければならないこと等から、令和2年度改定において、診療報酬はマイナス改定とするべき。

また、薬価等調査の結果に基づく薬価等の改 定を行なうとともに、イノベーションの推進にも配慮しながら薬価制度の抜本改革に基づく必要な対応も併せて検討すべきであり、薬価等の引下げ分は、診療報酬本体に充当することなく国民に還元すべき。

○ 診療側の意見は次のとおり。今後の少子化、人口減少が確実な現状の下、医療の質を確実に担保すると同時に、効率的な医療施設運営を可能とす る報酬体系が必要である。医療経済実態調査の結果等からは、医療機関等は総じ て横ばいの経営状況であって、一般病院、一般診療所ともに様々な職種の従事者が増え、給与比率は上昇している。また、社会保障と経済は相互作用の関係にあり、医療に財源を投入すれば、特に医療従事者の比率が高い地方では経済の活性化により、経済成長を促し、地方創生への多大な貢献につながること等から、世界に誇るべき国民皆保険を持続可能なものとするためにも、薬価改定財源は診療報酬本体に充て、診療報酬改定はプラス改定とするべき。

いわゆる支払側と診療側で報酬に対する意見には対立が見られました。

 

<結論>

 

先日の報道でもあったように、薬価が相当圧縮されその分の一部を技術料に充当される形となり、薬価減少のほうが大きく全体ではマイナス改定となりました。技術料に相当する部分は引き上げられる形となっています。

ただし働き方改革の財源については大病院を中心に構成されるため、全体としてプラス改定の各診療所への実入りは少ないことが予想されます。

詳細は厚生労働省の以下のページに資料が添付されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00056.html

 

末筆になりましたが、本日は令和最初の「クリスマス・イブ」です。皆さんにとって素敵な日となりますように・・・。